松も時なり竹も時なり　命と時間

すこし理屈ッぽいこといいますが、ごめんなさいね。
道元禅師様のことばに、
松も時なり、竹も時なり
というのがあります。
松は松の時間を生きる、竹は竹の時間を生きる
山口さんは山口さんの時を生き、
田中さんは田中さんの時を生きるということです。

人間がね、
便宜上作った一日二十四時間という時間にですねえ
或場合は拘束されたり
或場合は追いまわされたりしながら
毎日を夢中で生きているわけですが
道元禅師様の言われてる時間はそういうものではないんです。

山口さんは山口さんの時間を作りながら生きる
田中さんは田中さんの時間を作りながら生きる
だから山口さんの時間と、田中さんの時間は全く別
それが道元禅師様のいう時間です。

生きるいのちがそのまま時間
生きた時間がそのままいのち
自己のいのちと時間はいつも一ツ
それが道元禅師様の考え方です。

恋人を待つ間の一時間は、とても長いのに
恋人と一緒にいる時間は大変短い
アッという間に過ぎてしまう
同じ一時間でも生きた中味によつて
時間の長さと密度が全く違う。

ぐちと泣きごとばかり言っている人は
ぐちと泣きごとの時間を作りながら生きている人
言いわけと弁解ばかりしている人は
言いわけと弁解の時間を作りながら生きている人
そしてー
明るくさわやかに充実したいのちを生きている人は
明るくさわやかに充実した時間を作りながら
生きている人です。

どう時間を作りながら生きるかー？
それを決めるのは、だれでもない
『いつでもこの自分！！』

中味によつて　ではなく　正しくは　中味によって　で　ございます。