1 ずーむ
タイ女優の侮辱発言
タイの有名女優がカンボジアを侮辱する発言をしたとして、抗議していたカンボジア市民が29日夕、プノンペンのタイ大使館に侵入、書類などに火を付ける騒ぎとなった。大使館はほぼ全焼したが、タイ外務省によると、大使館員は避難済みで無事という。タイのタクシン首相は同日夜、「館員救出のため、治安部隊を派遣する」と述べ、今後、両国関係が悪化するのは必至だ。発端は、タイの女優スワナン・コンジンさんが、カンボジアの世界遺産アンコールワット遺跡を「タイのものだったのにカンボジアが奪った」と発言した、とする地元紙報道。スワナンさんは会見で否定したが、フン・セン首相がタイのテレビ番組放映中止を命令、反発が広まっていた。29日は大使館前に学生ら数百人が集まり、タイ国旗やタイヤを燃やし抗議を繰り広げ、一部が暴徒化。さらに暴徒は現場から数キロ離れたタイ資本の携帯電話会社の窓ガラスを割ったり、放火して騒ぎは拡大した。同社はタクシン首相が事実上のオーナーを務める情報通信会社の系列。