友達と妹とパン…

小学生の頃の話です。
当時、私が通ってた学校は、土曜日だけ半日？午前中？の授業だった為、給食がゴハンではなく、パン２個と牛乳と簡単なヨーグルトでした。
パンは、コッペパンと、給食のおばさんの手作りカレーパンでした。
今から思えば、具の少ない簡単なカレーパンだったのですが、何故か当時は美味くて、人気のあったカレーパンでした。
そんなカレーパンを、友達がある日を境に、毎週食べずに持って帰るようになりました。
全部食べても、食べ盛りの子供達には足りないのに…不思議に思って友達に聞いたら、友達は『こないだ調子悪くて…食べずに家に持って帰って、幼稚園に行ってる妹にあげたら「お兄ちゃん、このパン、オイチイネ」って何度も言うんだよ』『その時の妹の顔が、スゲー幸せそうで、スゲー可愛い顔するんだよ』『だから俺は、これからもカレーパンだけは食べずに持って帰るんだ』『でも腹減るだろう』って私が言うと、『平気平気、一週間に一回、俺が我慢すれば…』『妹の為、妹の』って、照れながら言ってました。

以上…
妹想いの、友達の話でした。