86 稲川淳三
嘘くさいけど友達に聞いた実話。

夜中の三時頃、とある自殺の名所(地元では有名な高架橋)に友達数人でドライブに行った時の話。
俺の友達を含め全員霊感はなかったらしく、その場では全く何も起きなかったんだと。
しかし現場を離れてしばらく経った帰りの車中で異変は起きた。
友達の1人が何げなく携帯を見ると着信が。『アレ?着信入っとる。着メロ鳴るようにしてたんだけど気付かんかったわ』と言いながら誰からかかってきたか確かめた瞬間。突然ビックリした声をあげて携帯を投げ出したそうだ。
その様子に驚いた別の友達が携帯を拾い上げて発信先を確認した瞬間、一瞬で車内が凍りついた。


『000000000000』
と、そこにはこの世に有り得ない番号の表示が。着信時刻はちょうど自殺スポットを徘徊していた時間。しかも全員の携帯に全く同じ時刻に誰にも気付かれる事なくかかってきてたそうだ…。
後日、その場にいた全員で現場に線香と花を供え深く非礼を詫び、幸いそれ以上のことは起こらなかったとさ。