90 無名さん
偽書との証明は?

創価の主張によれば、六十六世日達上人までは血脈が厳然と受け継がれていたが、日顕上人はそうではない、として否定していることになるが、実際には、自らの都合で、十七世日精上人や六十二世日恭上人等々の御歴代をも否定している。
全くおかしな話である。そして、血脈相承を否定した上で、今度は「大聖人直結」と嘯くのである。
しかし、法華経の『薬王品』には、「我が滅度の後、後の五百歳の中に、閻浮提に広宣流布して、断絶せしむること無けん」(法華経五三九頁)と、末法に広宣流布する妙法は断絶することがない、と説かれ、『報恩抄』には、「日蓮が慈悲曠大ならば南無妙法蓮華経は万年の外(ほか)未来までもながるべし」(御書一〇三六頁)と、大聖人の御慈悲が曠大であるが故に、妙法は万年の外、未来までも流れる、と仰せられている。
しかるに、創価が血脈相承を否定し、「大聖人直結」を主張することは、断絶することがないと説かれる仏法が、途中の何百年間、断絶していた、と言うに等しい。
これは、大聖人の御慈悲が曠大であることの否定であり、法華経『薬王品』の予証の否定ではないか。
また、法華経の『寿量品』には「現有滅不滅」「常住此説法」等と説かれ、御本仏の御化導は三世常住であることが説かれている。しかるに、創価の血脈相承否定は、大聖人の仏法に何百年もの断絶があった、と言っているのであるから、御本仏日蓮大聖人の御化導は三世常住ではない、と言っていることとなり、それは御本仏に対する大冒涜である。
つまり、創価が血脈を否定し、「大聖人直結」等と言って、最終的に主張しようとしているのは、大聖人が御本仏であることの否定と、池田本仏ということなのであろう。現に、昨年春、創価大学の教授が日蓮本仏論を否定する論文を執筆しており、創価はそれを非難しないのであるから、黙認した、という以外ない。なお、日興上人は『佐渡国法華講衆御返事』で、「案のごとく聖人の御後も、末の弟子どもが、誰は聖人の直の御弟子と申す輩多く候。これらの人は謗法にて候なり」と仰せられ、明確に、大聖人直結を言う者は「謗法である」と仰せである。