1 戦争容認=殺人=創価学会

バカだね〜牧口続き

同様に創価教育学会は、第四回総会から半年後の昭和十七年十一月二十二日に、同じく神田の教育会館で第五回総会を開いているが、大東亜(太平洋)戦争が始まってから一年になろうとしていることもあり、第五回総会の内容は、第四回総会以上に、軍事体制に翼賛的なものとなっている。各幹部、会員の発言をすべて紹介したいが紙数の関係もあるので、その中から本間直四郎理事の「開会の辞」と東京都下北多摩方面の幹部であった阿部貞夫氏の「北多摩の近況」と題する体験発表、そして西川喜右衛門理事の「閉会の辞」のみを紹介しよう。まずは本間理事の「開会の辞」。
「大東亜戦争も一周年の垂んとして、陛下の御稜威の下、我が陸海軍将兵が緒戦以来、赫々たる戦果を挙げている事は、吾等の衷心より感激に堪えない次第である。(中略) 我国としても、もう寸亳の妥協も許されず、勝つか負けるかの一事のみ、否、断じて勝つの一手あるのみである。この渦中にある日本の大国難に際し、殉国の大精神にして世界の指導理念は何であろう。法華経である。法華経精神である。否、法華経の実践、即ち我が学会の提唱する大善生活のみである」
法華経を指導理念として、断固として大東亜戦争を勝利すべしと叫ぶ創価教育学会理事の姿に、「反戦・平和」を読みとることはできない。同じく体験発表した阿部氏は、北多摩支部の会員の大半が中島飛行機、立川飛行機の両航空機生産工場に勤務していることを報告。戦時体制下の最重要産業である航空機の制作に、創価教育学会員が携わっていることの意義を次のように強調している。「今や真に皇国は興廃の関頭に立っているが、この重大時局を目的観もなく、方法もない青白いインテリにまかせておくことは出来ないのである。ドイツもイタリーも小数の青年に依って出来た事を思ふ秋、牧口先生の下、目的観と方法を持ち、絶対に護られた生命の上に立って堂々と進む。
2 戦争容認=殺人=創価学会
空を制する者世界を制すと云はれる如く、近代戦争に絶対必要なる航空機の生産従事する私達は、その使命誠に重大であって、佛の御加護は、その大事なる生産の中に、五十余名の正法の信者を作られたのである」そして「閉会の辞」に登壇した西川喜右衛門理事もまた、国威発揚のための信仰を行うことこそ、牧口会長の常日頃の教えであると、こう語っている。
「いまや、皇国日本か(は)北はアリューシャン群島方面より遥かに太平洋の真中を貫き、南はソロモン群島付近にまで及び、更に南洋諸島を経て、西は印度洋からビルマ支那大陸に、將又蒙古満州に至るの広大なる戦域に亘り、赫々たる戦果を挙げ、真に聖戦の目的を完遂せんとして老若男女を問はず、第一線に立つ者も、銃後に在る者も、いまは恐くが戦場精神によって一丸となり、只管に目的達成に邁進しつつあることは、すでに皆様熟知されるところである。(中略)
(私達同信の者は)現下の国情に深く思ひを致し、相共に携へてこの重大時局に対処せられんことを熱望してやまない次第である。
会長牧口先生の常日頃私達を警められて、国家のための信仰を鞭撻せられる所以も、吾が学会の使命の目的も即ちかかってここにあるものと確く信ずるものである」
では、ここで西川理事が発言している「会長牧口先生の常日頃私たちを警められて、国家のための信仰を鞭撻」するための前提である当時の時局、ことに大東亜(太平洋)戦争に対する牧口の認識とはどのようなものだったのだろうか。
「第四回総会記録」の巻頭には、牧口の「大善生活実験証明の指導要領」なる一文が掲載されているが、そこで牧口は「日支事変・大東亜戦争」について次のような認識を示している。
「『皮を切らして肉を切り、肉を切らして骨を切る』という剣道の真髄を、実践に現して国民を安堵せしめられるのが、今日の日支事変および大東亜戦争において百戦百勝の所以である。それは銃後に於ける全ての生活の理想の要諦でもある」
当時、日支事変といわれた日中戦争ならびに大東亜戦争での日本軍の勝利を賞賛する牧口に「反戦」の思想は微塵もみられない。
法華経を戦争の指導理念に、と訴える
3 戦争容認=殺人=創価学会
この「大善生活実証録----総会記録」以外にも、創価教育学会の実態や牧口の時局に対する考え方を示す資 料は複数、存在する。
特に、伊勢神宮の大麻(神札)に対する不敬罪と治安維持法違反で逮捕された牧口の考え方は、特攻警察による取調記録(牧口常三郎尋問調書)などに明確に記録されており、牧口が大東亜戦争の指導理念として国家神道ではなく、法華経を据えることを主張していることなどが分かる。  
もちろん、その場合の指導理念とは、戦争勝利と戦争遂行のための指導理念である。要するに牧口は大東亜戦争に反対したのではなく「神道を戦争遂行の指導理念としたのでは戦争は負けるが、法華経を指導理念とするならば勝つ」と主張していたため、国家神道を中心に国民精神を総動員して戦意の昂揚をはかろうとしていた軍部政府と対立したがゆえに投獄されたというのが、牧口、戸田、野島、岩崎、本間、西川、難波英男、稲葉伊之助などの逮捕につながった創価教育学会幹部総逮捕の実態なのである。
こうした歴史的事実を隠ぺいし、あたかも牧口率いる創価教育学会が「侵略戦争に反対」した「反戦・平和の団体」であったかのように歴史を偽造する創価教育学会。
過去の歴史に不誠実なるものが、現在、そして未来に対して誠実であるはずのないことは、すでに歴史の証明するところである