高校生の頃、友達数人とよく学校帰りに、喫茶店やゲーセンに行ってました。
勿論、それなりに金もかかりました。
そのうち、友達の１人が俺達を避けるように、学校から真っ直ぐ帰るようになりました。
それを、他のヤツらが『あいつ最近付き合い悪いよな』とか『あいつんち母子家庭だから金が無いんだろう』など、陰口（悪口）を言い始めました。

実際に母子家庭で金も余り持ってませんでしたが、それなりに付き合いも良く、決して１人で黙って帰るヤツじゃなかったので、俺は少し気になってました。

小学生から一緒だった俺は、ある日の夕方、友達の家を訪ねました。
しかし留守でした。
暫く待って、辺りが暗くなった夜７時過ぎ、友達が帰って来ました。
俺は、今まで何処に行ってた？何で最近、真っ直ぐ帰る？など、友達に問いただしました。
すると友達は重い口を開き、話し始めました。
『実は母ちゃんが倒れて入院してる。もう長くないんだって…だから、せめて最後は俺が付いててあげようと…』
その時、少しだけ友達が大人に見えて…自分が情けなく見えました。

長文、失礼しました。