15 ◆Ddvm
>>8
佐野実氏の『支那そばや』には、思い出があります。
十年程前のこと、当時からマニアの間では『過激な店』として知られていた支那そばやに車で3時間かけて鵠沼の本店に行ったら、まだ営業開始一時間のはずなのにもうシャッターが下りていました。そこには、『スープ失敗の為、休業』の張り紙が…仕方なく車で一時間ほど北上して、当時新進気鋭の天才店主の店と噂された『中村屋』に行った覚えがあります。

当時は、まだ佐野氏も厨房で腕を奮っていました。厨房はオープンキッチンなので、職人さんたちが腕を奮う風景を見ることができます。携帯、小声以外の私語、香水、煙草禁止の店内の雰囲気は厳かで、ラーメン屋にも拘わらず、客を含めて何かの道場で修行しているかのような様子でした。(テレビのラーメン道は、お店の雰囲気がヒント?)

ラーメンは厳選素材の醤油と塩タレの2本だて。名古屋コーチンを今でも使っているのでしょうか?タイプはとしてはスタンダードでありながら、実に難解なラーメンでもあります。鶏だし系ラーメンです。前出にもありましたが、塩辛いと思う人がいるかも知れません。一言で言えば、真面目な職人さんのラーメンです。
佐野氏のラーメンに感化された私は、友達を10人連れて食べてもらい、感想を聞いてみましたが、実に様々な評価です。
ラーメンに興味のまるでない食道楽(イタメシ好き)の感想は、どこがいいのかさっぱりわからないくらい普通のラーメンと評価しました。
ラヲタの友達は、今まで食べたことのない、味わい深いラーメンと評して、その後は支那そばやの信者になりました。
都内でラーメン屋を営む店長は、エクセレント!と一言だけ言って、悔しそうな表情でした。

私は、750円で出来た芸術だと思っています。余計なお世話ですが、テレビでの露出や店舗拡大路線が惜しいと思います。

その後、ラ博に支那そばやは出店し、佐野氏が手打ち麺を打つ姿が見れるショウルームで見かけましたが、今はどうしているのでしょうか?
評価はそれぞれだと思いますが、とにかく一食をオススメします。