6 へたれ◆Ddvm
☆東京都大田区編☆

一位、インディアン(蓮根)
二位、多賀野(中延)
三位、鮎ラーメン(二子玉)

久々に世田谷区編の続きをば。

大田区は、私の好みで言ったら東京一ですね!中でもインディアンは、白眉中の白眉です。ラヲタ友達を連れていっても、ラヲタでない友達を連れていっても、この店の何処が凄いのかを誰も理解してくれません…(涙)
コンソメの様な透き通った黄金色の薄味スープに、細麺の組み合わせ。あとはメンマとホウレン草と極旨のチャーシューが乗ります。一見何の変哲もない肩ロースチャーシューに見えるこの逸品は、油の具合や固さ、塩加減から火の通り方まで、実にソツなく美しく仕上がっています。私の推薦するキングオブ・チャーシューです。対照的に麺は控え目で、調和役に徹しています。
このラーメンを食べるときは、必ずカレーを同時に注文してください。そしてある程度具材と麺を片付けたあと、このカレーをたべながらスープを飲んでみると…カレーの香辛料で覚醒した舌の触覚がスープの旨味を立体的に知覚し、敏感になった神経がカレーの旨味知覚を更に倍加させるという相乗効果が生まれるという好循環が発生します。
カレーも、単体で極上で是非ともオススメしたいラーメン屋さんです。

続く
8 へたれ◆Ddvm
>>7の続き

今、私の真後ろから冷静な突っ込みがありました。「二子玉って、世田谷区じゃないの?」(゜o゜)\(-_-)
…その通りです。面目次第もありませんm(__)m

鮎ラーメンは、鮎という淡水魚をラーメンのダシに使う珍しいお店で、ラーメンの他にも鮎ご飯や鮎まるごと一匹の姿焼きなど、一年を通じて鮎という食材をタップリと楽しめます。このラーメンのスープは、鶏と鮎の合の子で、透き通った出で立ちに薄味。それに、主張が控え目な細麺の組み合わせになります。すいません、私の『超』好みでした。鮎ご飯はセンス抜群で、まるでかつての麺屋武蔵の『とんがりご飯』を思わせるような素晴らしい出来栄えで、毎朝食べたいと思う程です。私は、あまり『ラーメンライス』という食べ方は好きでな方ではないのですが、白飯を食後のスープに入れてラーメンライスにしても旨いです。しかし、具材の白眉はなんと卵で、これだけレベルの高い食材や料理を前にして一歩も譲らないばかりか、半歩リードする勢いです。
…こうして書いていて思ったのですが、このお店はかの『麺屋武蔵』に通じる類似点と素晴らしさがある様に思えます。かつて誰も使ったことのない食材(武蔵は秋刀魚で、今は武蔵のインスパイア達によってある程度一般化しつつある)に対する挑戦(味や安定した価格について)、ラーメンの才能よりも寧ろ料理一般の才能を感じさせるところ、そしてそれらの程度が並々ならぬ点…今の武蔵と比べたら、鮎ラーメンの方が勝っていると思います。武蔵との最大の違いは、より一般性を勝ち取った武蔵と、『ラヲタの中の魚ファン』の絶大なる支持を得た鮎ラーメンといったところでしょうか?

場所は住宅地のど真ん中にあるので、迷ってしまうことがあるかもしれません。


久々に2000字をオーバーしてしまいました。最後まで見てくれた方がいましたら、ありがとうございますm(__)m
7 へたれ◆Ddvm
>>6の続き
いつもおかみさんがオープンキッチンの厨房と店内を仕切る中延の多賀野は、無化調ラーメンブームの創世記を担ったお店です。今をさること10年前、中延でこの多賀野のラーメンを食べた時の衝撃は、今でも忘れられません。「ラーメンは科学調味料なしでもこんなに旨いんだ!」と最初に私に教えてくれたのは、この多賀野でした。今の人気ラーメン店の在り方(無化調、重厚スープ、魚万歳傾向、複雑化)を見ると、この多賀野に直接的間接的に影響されたと思われるお店の多さに驚きます。科学調味料を排し、天然の旨味だけで現代ラーメンの重厚さを表現するためか、サバの濃さを強く感じてしまうところが若干のノスタルジーを感じますが、最先端とはいかないまでも、十分に現役をアピールできるだけの実力はあると信じます。

しかし、多賀野の本当の魅力はそこではないのです。おかみさんの、女性ならではの気遣い気配りが、店内の至るところに感じられて、常連客を離しません。町田の雷文がスローフードなら、中延の多賀野は行列は長くてもファーストフードですが、不思議と居心地も悪くなく、ハードもソフトも素晴らしいです。


続く(^^ゞ